SharePoint2007で発行ページを最大限に活用する(2)〜ドキュメントライブラリの改造〜

(3年前の記事の転用)

 通常の場合、「発行ページ」は発行機能が有効なサイトのページライブラリでしか利用できない。しかも、ページライブラリの「新規ページ」の作成場所を見ると「Pages」直下しか選べないようになっている。Microsoftが想定している使い方として1階層にどんどん作っていくことを想定しており、フォルダ階層は何も意識していないようだ。
ただ、普通にWebサイトを作る場合、エンドユーザーが用途に応じてフォルダ分けなどをし、パスをいくつも用意して利用するのが一般的だ。従って、ここでフォルダ階層のカスタムが生じてくる。また、一般的にはWebページと合わせて、画像やテキスト、Office文書などが混在した形が普通だ。したがって、ページライブラリではなく、ドキュメントライブラリで発行ページが利用できるのが望ましい(カスタム2)。
 このため、まず実験を行ったのが、「発行ページ」をフォルダ分けできるのかどうかということである。新規ページは相変わらずページライブラリのルートに作成されるが、ページライブラリをWindowsエクスプローラで開き、先ほど作成したページをフォルダ内に移動すると、問題なく移動され表示も移動前と比べて問題ないことがわかった。その次にドキュメントライブラリへ移植できるのかどうか実験したが、発行ページで必要なコンテンツタイプが移動先のドキュメントライブラリに存在していれば、問題なく移動できる(私の環境の場合、「ページ」「アーティクルページ」「ウェルカムページ」の3つ)。このコンテンツタイプは予めドキュメントライブラリごとに設定しておく必要があるので、サイト構築を始める前にドキュメントライブラリのカスタムテンプレートやサイトのカスタムテンプレートをあらかじめ作成しておいて、標準ではなくカスタムを使って作成しておくことが望ましい。
 また、ドキュメントライブラリのカスタムテンプレートに、雛形のページをいくつかテンプレートファイルとして用意しておくといいだろう。(3)でもっといいカスタムを紹介するが、Windowsエクスプローラを利用するユーザであれば、わざわざページライブラリで新規ページを作成しなくても同一のドキュメントライブラリ内で作業が完結する。

<補足>
 なお、SharePoint2007には発行ページと似て非なるものとして「Wiki」がある。Wikiは元々階層ごとに整理するといった概念はなく、フラットにどんどんとファイルが作成されていく(階層に移動すると挙動もちょっとおかしくなる(そんな使い方は想定外というところだろう))。手軽に利用できる反面、上記の使い方ができないし、ページレイアウトでデザイン管理もできないので私は採用しなかった。